「あ、あ、…んぁ、!」
「ふふ…どうです?」

躯に機械を突っ込まれた感想は?

中で小刻みに震えているローターと広いベッドの上で情けなく声を上げる私。
両手は後ろで縛られていて、抵抗する事すらできない。
そこから少し離れた椅子に座っているヨコヤさんは只、笑いながらそんな私を見ていた。
肉食獣のようにその瞳をぎらつかせながらも、物腰は紳士そのもの。

触れてほしい、そう思ってしまった自分が恥ずかしくて涙が出てきそうになった。
私は、少しずつ、飼い馴らされてきているのだろうか。
泣くもんか。泣いたらヨコヤさんが喜ぶだけじゃないか。


「…んっ、ん…ふぅ…っ」
「アハハ!泣くんですか?」
「はぁ…っ、ちがっ…」


卑猥な水音と機械の音、身を捩らせる度に聞こえる衣擦れの音。
感覚が研ぎ澄まされていくのが分かる。
うっすらと目を開けたら満足気に翡翠と鳶色の双眸を細めている彼と目が合った。


「、ぁ…ョ、コヤさ…」
「フフ、あんなに厭がっていたのにねぇ…」


シルバーのリングが光る指を口許に、くつくつと喉を鳴らして笑ってヨコヤさんは長い脚を組み替えた。


「あ・あぅ…ん、っ」
「どうして欲しいのか、言って御覧なさい」

可愛くおねだり出来たら、御褒美を差し上げますよ?

私が声をあげる度に深くなる蠱惑的な微笑に、理性は確実に遠退いていって
気付けば私の唇は感情と本能に任せて言葉を紡いでいた。


「お願い…あ、…触ってぇ…、」
「…良く出来ましたね」


そう言って優しく頭を撫でて、ゆっくりと咥内を犯していく。頭がくらくらして意識が朧げに霞む。
弛緩した四肢は人形のように、ヨコヤさんの思うが侭に動かされてしまう。
膝の裏に手を差し込まれれば、いともたやすく開いてしまう両脚。


「…っん、」
「嗚呼、とても奇麗ですよ。さん…」

「あ、ぁ!」


何の前兆も無く、僅かな水音と共に中から引き抜かれた玩具。
ヨコヤさんは用無しと言わんばかりにソレをシーツの上に投げ捨てた。
未だ電源が入っているローターは純白のシーツの上でヴヴヴ…と小刻みに震えて
私の蜜で、てらてらと妖しく光っていた。


「あぅ…な、んで、…っ?」
「…はぁ?」


どうして、こんな酷い目に遭わせるの?私を、どうしたいの?


そう呟いた直後、乱暴に掴まれた前髪。ぐぃ、と無理矢理上を向かせられる。
お互いの吐息が感じられる程に近くで見た彼の瞳に映るのは狂気。


「…っ!」
「貴女、案外お馬鹿さんですねぇ…」


愉しいからですよ。こうやって貴女を痛め付けるのが。


「そ、んな…っ!…あぅ…!」
「まぁ…強いて言うなら」


愛、ですかねぇ?


なんだかとても悔しくて、悲しくて、痛くて、頑張って堪えていた涙がぼろぼろ零れてくる。


「アハハ!そうですか辛いですか苦しいですか」
「ふ、ぇ…っ…」
「可哀相にねぇ…ふふ、だから…貴女を喰べてしまおうと思うんです」


(そうすれば、希望なんて失くなるでしょう?貴女はずっと私のものですから)


深く貫かれ、熱に溺れていく私には、もう何も残ってなんかいなかった。



08.12/16 やっぱり愛情は伝わりませんでした…。